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【DS検定・基盤】ver.6の「基盤」とは?旧ビジネス力はどこへ行ったのか、公式データで確認しました

DS検定の出題範囲がver.6で4領域に再編されたとき、いちばん多くの人が戸惑ったのが「ビジネス力はどこへ行ったのか」だと思います。

協会の説明では「従来のビジネス力を問う問題の多くは基盤スキルの問題に移行します」となっています。でも、「多く」ってどのくらい?という肝心なところが分かりません。

そこで、データサイエンティスト協会が公開しているスキルチェックリストver.6の生データを直接確認しました。結論から言うと、答えははっきり数字で出ています。

この記事でわかること

  • 基盤の33項目が、旧区分のどこから来ているか(数字で)
  • 基盤を構成する9つのカテゴリ
  • DS検定で問われる★1必須の17項目(全部載せます)
  • 17項目から見える、対策の方向性

目次

結論:基盤の33項目中29項目が「旧ビジネス力」

スキルチェックリストver.6には、各項目が改訂前のどの区分から来たかを示す「旧区分」という欄があります。基盤の全33項目を集計すると、こうなりました。

旧区分項目数割合
旧BZ(ビジネス力)29項目約88%
DS(データサイエンス力)2項目約6%
DE(データエンジニアリング力)2項目約6%

つまり基盤=旧ビジネス力の受け皿です。9割近くがそのまま移ってきています。

「ビジネス力の勉強をしていたけど無駄になった?」と心配していた方、まったく無駄になっていません。置き場所の名前が変わっただけです。

残りの4項目は、データサイエンス力から2つ(データの経緯・背景を考える、データを可視化して眺める)、データエンジニアリング力から2つ(ITセキュリティ、生成AI)が移ってきています。どの職種にも共通する土台を集めた、という改訂の意図が見えます。

基盤は9つのカテゴリでできている

カテゴリ含まれるサブカテゴリ
行動規範ビジネスマインド/データ・AI倫理/コンプライアンス
論理的思考MECE/構造化能力/言語化能力
課題の定義KPI
アプローチ設計生成AI活用
データ理解統計情報への正しい理解/ビジネス観点での理解/意味合いの抽出、洞察
データの理解・検証俯瞰・メタ思考
データ可視化方向性定義
ITセキュリティ攻撃と防御手法
生成AI生成AI活用

全33項目のスキルレベルの内訳は、★が21項目、★★が9項目、★★★が3項目。DS検定リテラシーレベルの出題範囲は★1相当なので、21項目が範囲、そのうち「必須スキル」とされているのが17項目です。

DS検定で問われる★1必須の17項目

公式のチェック項目の文言そのままで並べます。

行動規範(7項目)

サブカテゴリチェック項目
ビジネスマインドビジネスにおける「論理とデータの重要性」を認識し、分析的でデータドリブンな考え方に基づき行動できる
ビジネスマインド「目的やゴールの設定がないままデータを分析しても、意味合いが出ない」ことを理解している
ビジネスマインド課題や仮説を言語化することの重要性を理解している
ビジネスマインド現場に出向いてヒアリングするなど、一次情報に接することの重要性を理解している
データ・AI倫理データを取り扱う人間として相応しい倫理を身に着けている(データのねつ造、改ざん、盗用を行わないなど)
データ・AI倫理データ、AI、機械学習の意図的な悪用があり得ることを勘案し、技術に関する基礎的な知識と倫理を身につけている
コンプライアンスデータの倫理的な活用上の許容される範囲や、ユーザサイドへの必要な許諾について概ね理解している(個人情報保護法、EU一般データ保護規則、データポータビリティなど)

論理的思考(3項目)

サブカテゴリチェック項目
MECEデータや事象の重複に気づくことができる
構造化能力与えられた分析課題に対し、初動として様々な情報を収集し、大まかな構造を把握することの重要性を理解している
言語化能力対象となる事象が通常見受けられる場合において、分析結果の意味合いを正しく言語化できる

アプローチ設計・生成AI(1項目)

サブカテゴリチェック項目
生成AI活用大規模言語モデルにおいては、事実と異なる内容がさも正しいかのように生成されることがあること(Hallucination)、これらが根本的に避けることができないことを踏まえ、利用に際しては出力を鵜呑みにしない等の注意が必要であることを知っている

データ理解(3項目)

サブカテゴリチェック項目
統計情報への正しい理解単なるローデータとしての実数だけを見ても判断出来ない事象が大多数であり、母集団に占める割合などの比率的な指標でなければ数字の比較に意味がないことがわかっている
統計情報への正しい理解ニュース記事などで統計情報に接したときに、数字やグラフの不適切な解釈に気づくことができる
ビジネス観点での理解ビジネス観点で仮説を持ってデータをみることの重要性と、仮に仮説と異なる結果となった場合にも、それが重大な知見である可能性を理解している

その他(3項目)

サブカテゴリチェック項目
俯瞰・メタ思考データが生み出される経緯・背景を考え、データを鵜呑みにはしないことの重要性を理解している
方向性定義データの性質を理解するために、データを可視化し眺めて考えることの重要性を理解している
攻撃と防御手法マルウェアなどによる深刻なリスクの種類(消失・漏洩・サービスの停止など)を理解している

17項目から見える3つの特徴

1. 「理解している」が過半数を占める

17項目の文末を見てください。「理解している」「わかっている」「知っている」で終わるものが大半です。「できる」で終わるのは5つだけ。

つまり基盤で問われているのは、技能ではなく認識と姿勢です。

「目的がないまま分析しても意味が出ない」「一次情報に当たることが大事」「データを鵜呑みにしない」。どれも知識として暗記するより、腹落ちしているかどうかが問われる種類の項目です。

2. 生成AIのHallucinationが★1必須に入った

ver.6でいちばん新しさを感じるのがここです。「Hallucinationは根本的に避けられない」「出力を鵜呑みにしない」が、見習いレベルの必須項目として明記されました。

生成AIを使うこと自体は当たり前になった前提で、その限界を理解しているかどうかが問われるようになった、ということです。ここは確実に出題されると考えていい部分だと思います。

3. 統計は「計算力」ではなく「読解力」

データ理解の項目を読むと、統計に求められているものがはっきりします。

  • 実数だけ見ても判断できない。比率で比べないと意味がない
  • ニュースの数字やグラフの不適切な解釈に気づける

計算式を解けという話は一切出てきません。数学が苦手でも十分に戦える領域です。むしろ日常的にニュースの数字を疑って見る癖があるかどうかのほうが効きます。

どう対策するか

  • 暗記より納得。17項目を読んで「たしかにそうだ」と思えるかを確認する。思えないものがあれば、そこが弱点
  • 倫理・コンプライアンスは具体名を押さえる。個人情報保護法、GDPR(EU一般データ保護規則)、データポータビリティ。ここは用語として出る可能性がある
  • 生成AIのHallucinationは必ず押さえる。ver.6の目玉で、★1必須
  • 統計は読解の練習。ニュースのグラフを見たとき「原点は0か」「何と比較しているか」を意識するだけで変わる

基盤は範囲が広いぶん、最初に手をつける領域として最適です。ここの用語と考え方が入っていると、他の3領域の文章が読めるようになります。

まとめ

  • 基盤の33項目中29項目(約88%)が旧ビジネス力から移ってきたもの。旧ビジネス力の勉強は無駄になっていない
  • 9カテゴリ構成。★1が21項目、うち必須が17項目
  • 17項目の大半は「理解している」で終わる。技能ではなく認識が問われる
  • 生成AIのHallucinationが★1必須に入った。ver.6の目玉
  • 統計は計算力ではなく読解力。数学が苦手でも戦える

出題範囲の全体像と、他の3領域についてはこちらでまとめています。

※本記事は、一般社団法人データサイエンティスト協会が公開している「データサイエンティスト スキルチェックリスト ver.6」の内容をもとに、2026年9月時点でまとめたものです。項目数・分類は同リストの公開データを集計したものです。スキルチェックリストおよび試験範囲は改訂される場合がありますので、最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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